中古車の試乗ってできるの?試乗ができる時・できない時のチェックポイント

新車を購入する際には当たり前のようにできる試乗ですが、中古車を購入する際には必ず試乗できるとは限りません。中古車が試乗できるかどうかは、販売店やクルマの状態によって異なります。この記事では中古車の試乗が断られる理由、試乗の流れとチェックポイント、また試乗できない場合の車両状態のチェック方法について紹介していきます。

1.中古車の試乗を断られる理由は?

1.中古車の試乗を断られる理由は?

最初に中古車の試乗を断られる主な理由を説明します。第1の理由は「車検切れ」です。車検が切れているクルマは公道を走れないため、試乗もできません。ただし、大規模な販売店で専用の試乗コースが併設されている場合は、車検がなくても走行できるため、試乗できる可能性があります。

第2の理由は「任意保険に未加入」の場合です。新車に試乗する場合は試乗用のクルマが用意され、任意保険に加入しているケースが一般的です。しかし、中古車の場合は自賠責保険にしか加入していないケースが多く、対人事故における最低限の補償しか受けられません。もしも試乗中に事故を起こしてしまうと、自賠責保険でカバーできない高額な賠償金が請求される可能性があるのです。賠償金は販売店もしくは運転者の事故負担になり、金銭的なトラブルに発展してしまうこともあります。このようなトラブルを避けるために、試乗を断る販売店が多いのです。

その他にも、クルマの整備が終わっていないなど、販売店の事情により試乗できないケースはさまざまです。購入したい中古車が見つかったら、販売店に試乗できるかどうかを問い合わせてみましょう。試乗を断られる場合もありますが、その理由を説明してくれない販売店は注意が必要かもしれません。もしかしたら何かしら試乗されたら困る問題がクルマにあるのかもしれないからです。また、一口に試乗といっても公道を走れるのか、販売店の構内だけを走るのか、座席に座ってエンジンをかけるだけなのか、販売店によっても異なります。事前にどのような試乗ができるのかを確認しておくと良いでしょう。

2.試乗の際に必要になるもの

2.試乗の際に必要になるもの

試乗の際には運転免許証が必要です。運転免許証を忘れた場合は販売店のスタッフに運転してもらい、助手席で試乗することも可能ですが、自分で運転してみないとクルマの操作感がわかりません。いったんキャンセルして、あらためて予約し直したほうが得策でしょう。なお、運転免許証の条件欄に眼鏡等と記載されている場合は、メガネやコンタクトレンズも必要になります。

また販売店によっては、現在所有しているクルマの任意保険証の持参を求められる場合があります。これは、試乗中の事故発生に備えるためです。前述したように、中古車は任意保険に加入していない車両が多いので、自賠責保険でカバーできない部分については、販売店もしくは運転者が負担しなければなりません。運転者の任意保険を利用できれば、両者の負担も少なくなります。ただし、運転者の任意保険を利用するには、他車運転特約が付帯していることが条件です。

その他、運転しやすい服装や靴を履いていくことも大切です。サンダルやハイヒールでは運転しにくいので、運転に適した靴を履いていく、または持って行くと良いでしょう。

3.試乗の流れ

3.試乗の流れ

中古車に試乗する際の手続きは、販売店により異なる場合もありますが、基本的な流れは以下の通りです。

3-1.確認と予約

試乗したい中古車が見つかったら、販売店に試乗できるかどうかを確認し、試乗が可能であれば予約します。申込書や宣誓書など必要な書類があれば、事前に準備しておきましょう。未成年者の場合は親権者の同意も必要になります。

3-2.予約日には時間に余裕をもって販売店へ行く

予約日の当日は時間を厳守することが大切です。時間に遅れると同じクルマに別の予約が入っていた場合、試乗できなくなってしまう可能性があります。予約時間の前に到着できるように、余裕をもって出かけましょう。販売店に到着したら申込書に記入し、必要な書類を提出します。試乗する前にクルマの特長や試乗コースについての説明があるので、不明な点があれば聞き流さずに、理解できるまで確認してください。

3-3.実際に試乗する

試乗の申込みと説明が終われば、いよいよ目的のクルマに試乗できます。実際の試乗は販売店のスタッフが同乗し、周辺を一回りする程度が普通です。試乗できる時間は一般的には15分程度と短いので、あらかじめチェックポイントをまとめておくと良いでしょう。具体的なチェックポイントについては後述します。

3-4.試乗後に購入の意思などを伝える

試乗した後は感想を尋ねられるのではっきりと伝えましょう。試乗したクルマが気に入ったときは見積もりを依頼し、気に入らなかった場合はその理由を伝えて断ります。チェックし忘れた項目があったり、試乗後に改めてチェックしたい項目が出てきたりした場合は、もう一度試乗してから判断することも可能です。販売店に相談してみましょう。

4.試乗する際にチェックしたいポイント

ここでは、試乗する際にチェックしたいポイントを具体的に説明します。まず、一番重要なポイントが「エンジンの状態」です。エンジンがスムーズにかかるか、異音や異臭がしないかは最重要ポイントになります。エンジンがかかったら、マフラーから異常な煙が出ていないかを確認します。できれば、ボンネットを開けてエンジンルームにオイル漏れがないかもチェックしましょう。車体の下にオイルや水漏れの跡がある場合は要注意です。

次に重要なポイントは「走行性能」です。ハンドルがニュートラルな状態でまっすぐ走ることや、ハンドルを切ったときのステアリング性能を確認します。アクセルを踏み込んだときの加速力や、ブレーキを踏んだときの制動力に問題がないかも重要です。マニュアル車の場合はシフトやクラッチがスムーズに操作できることもチェックしておきましょう。

エンジンと走行性の次のポイントは「乗り心地と運転しやすさ」です。シートの硬さや走行中の振動の伝わり方に違和感がないかどうかを確認します。運転席の視界や運転しやすさもチェックポイントです。いくら、エンジンや走行性能が良くても、運転しにくいと感じたクルマは避けるべきです。運転席だけでなく、助手席や後部座席の座り心地、またやキズや汚れの状態も合わせて確認しておくと良いでしょう。

その他、以下の電装品や内装・外装も忘れずに確認しましょう。
・パワーウインドウや電動格納式ミラーの動作
・エアコンの利き具合と異臭
・ヘッドライトの点灯、ウインカー、ワイパーの動作
・カーナビの起動・動作、カーオーディオの操作
・内装の傷やハンドルの擦れ具合
・フロントガラスのキズや割れ(特に視界に気になるものがないか)
・外装の傷や凹みの度合い
・エンジンルームや下廻りの錆の状態

5.試乗できない場合はどうチェックする?

欲しい中古車の試乗を断られてしまったとき、どこをチェックして購入の判断をすれば良いのでしょうか。試乗できなくてもチェックできるポイントを以下に紹介します。

5-1.エンジンをかけてみる

試乗できない場合でも、座席に座ってエンジンをかけるだけなら可能なケースは多いです。まずはエンジンの状態をチェックしましょう。セルモーターが勢いよく回り、すぐにエンジンがかかれば問題ありません。エンジンが始動するまでに時間がかかるようであれば、バッテリーが消耗している可能性があります。販売店にバッテリーの状態や、交換費用が無料かどうかを確認しておきましょう。エンジンルームを開けて気になる錆や汚れなどが無いか、中の状態もチェックしておきましょう。

また、エンジンに限らずエアコン、パワーウインドウ、ヘッドランプ、ウインカー、ワイパー、カーナビ、電動スライドドアなど、稼働するものはすべて動かして、正常に動作するかを確かめてください。ミニバンなど、シートアレンジができる車両であれば、実際に動かして様子をみると良いでしょう。

5-2.記録簿を確認する

記録簿の有無を確認しましょう。記録簿とは過去の整備状況を記入したもので、正式には定期点検記録簿といいます。24カ月点検や12カ月点検といった法定点検(車検)の記録が記入され、修理や整備を行った際の記録も記入されているはずです。記録簿は整備状況を確認できるのはもちろんですが、中古車に定期点検記録簿があるということは、前の所有者がそのクルマを大事に整備していた可能性が高いとも考えられます。逆に記録簿がない中古車は所有者の管理がずさんだったか、問題点を隠すために破棄された可能性もあります。購入後にトラブルが発生する可能性が高いので、記録簿のないクルマは避けたほうが無難です。

5-3.気になる点は全てスタッフに質問する

気になることがあれば、納得がいくまでスタッフに質問しましょう。たとえば、禁煙車だったかどうか、修復歴はないか、冠水車や雹害車ではないか、素人目では気付きにくい傷や凹みがないかなど、スタッフに確認すべきことはたくさんあります。

また、車両検査表が付いている場合は、よく確認することをおすすめします。一般的に車両検査表は外部の第3者機関のプロの検査員が1台1台の車両を検査し、外装のキズや凹み、錆、また内装の汚れ、臭いなどの状態を記載したものです。顧客に安心感を与えるために、車両検査表を付加している中古車は増えています。素人でも車両状態が確認しやすいので、車両検査表がある場合は必ずチェックして、気になる点があれば、しっかり販売店のスタッフに確認しておきましょう。

5-4.販売店の過去購入者レビュー評価を確認する

中古車に試乗できない場合は、販売店の信頼性が判断のポイントになります。インターネット上の口コミサイトやSNSなどで、販売店の評価や情報を収集しましょう。特に過去の購入者の情報は参考になるはずです。悪い口コミがあったとしても、少数なら気にしすぎる必要はありません。しかし全体的に評価が低く、同じような内容の悪評が多い場合は、その販売店は避けた方が良いでしょう。

5-5.保証内容を確認する

中古車を購入する場合、保証内容も重要なポイントです。購入後にトラブルが発生しても、保証範囲内であれば無料で修理できるため安心です。試乗できない場合はクルマの状態がわからないので、保証は手厚いに越したことはありません。最低でも6カ月以上の保証がついた車両や販売店を選びましょう。期間だけでなく、内容(保証範囲)も重要です。保証の範囲や、具体的な対応方法をしっかりと確認しておきましょう。

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<記事掲載日>2020年11月4日

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