中古車でも任意保険に加入した方が良いの?保険会社の選び方も重要!

中古車の購入を検討するにあたって、車両本体の価格だけでなく年間の維持費も比較したいと考える方は案外多いものです。維持費の中には税金や車検代・タイヤ等の消耗品だけでなく、自動車保険料も含まれています。今回は、月々の支払いが必要となる「自動車保険の任意保険」について解説します。任意保険と自賠責保険との違いや、万が一交通事故が発生した際の保険会社によるサポート体制も確認しておきましょう。

1.自動車保険は「自賠責保険」と「任意保険」の2種類!その違いとは?

1.自動車保険は「自賠責保険」と「任意保険」の2種類!その違いとは?

自動車保険は、すべての自動車やバイクに加入が義務づけられている自賠責保険と、加入するかどうかを自動車の使用者に委ねている任意保険の2種類に分かれています。

自賠責保険は、交通事故(人身事故)における被害者の救済を主な目的とした損害保険です。自賠責保険に加入していない自動車は車検に通らないことから、「強制保険」とも呼ばれています。どの保険会社で加入しても保険料および補償範囲は同一で、その範囲は死亡・後遺障害・ケガに限られています。被害者1名あたりの保険金の支払限度額は次のとおりです。

補償範囲 支払限度額
死亡 3,000万円
後遺障害 4,000万円
ケガ 120万円

一方、任意保険は人身事故だけでなく物損事故も補償対象となり、特約の内容も保険会社によってさまざま。テレビCMなどで「自動車保険」と呼ばれているのは、こちらの保険を指すことがほとんでです。自賠責保険の上乗せ補償という意味合いを持っており、損害保険料算出機構「2019年度 自動車保険の概況」によると、普及率は約75%です(2019年3月現在)。被害者だけでなく加害者の損害も補償されるのが特長で、保険料の支払限度額や特約を組み合わせて補償内容を自由に選ぶことができる仕組みとなっています。主な保険や特約の種類、概要をチェックしておきましょう。

保険や特約の種類 概要
対物保険 物損事故の損害を補償
人身傷害保険 契約者やその家族が、自動車事故で死傷した場合に保険金が払われる補償
車両保険 事故による車の修理代を補償(自損事故も対象)
個人賠償責任特約 日常生活の事故で、加害者となった場合の損害賠償費用などを補償
他車運転危険補償特約 他人の自動車を「運転中」の事故を補償
弁護士特約 交通事故対応に伴う弁護士費用・訴訟費用を補償

2.中古車でも任意保険の加入は必要?

2.中古車でも任意保険の加入は必要?

交通事故の損害賠償額は高額になりがちで、特に死亡事故の場合は数千万円の賠償を命じられる事例も少なくありません。そのため、新車・中古車にかかわらず任意保険へ加入するのが一般的で、車を購入する際も必ずといってよいほど任意保険の加入意向を確認されます。

任意保険に加入した場合でも、保険料を抑えるために車両保険を付帯しない人もいます。小さな傷やヘコミなら修理しなくても走行に支障はありませんが、走行不能になるほどの破損では修理額が高額となり、すぐに修理できないケースもあるかもしれません。全損事故だと、事故車両と買い替えた車それぞれのローンを支払うことも想定されます。万一の事故に備えて、新車・中古車に関わらず車両保険に入っておくと安心ですが、中古車の年式によっては保険金の支払限度額が低く設定される場合がある点に留意しておきましょう。

なお、最近はロードサービスを無償で付帯する任意保険も多く、バッテリー上がりやガス欠といった車のトラブルが発生した際には駆けつけサポートを受けられます。

3.保険会社の選び方

3.保険会社の選び方

自賠責保険は「自動車損害賠償保障法」という法律にのっとって運営されているため、どの保険会社を選んでも保険料や補償内容は共通です。一方、任意保険では同じ補償内容でも、保険会社によって保険料が異なります。任意保険に加入する前に複数の保険会社から見積りを取って、内容や保険料が自分の希望に合っているかをしっかり確認し、納得してから契約するようにしましょう。また、単に安さだけで選ぶのではなく、事故対応の評価などをクチコミサイトなどでチェックし、万が一の時に頼りになる保険会社を選ぶ事も大切です。

任意保険に加入する際は、保険代理店経由で契約する方法(対面型)と自分で直接保険会社とやり取りして契約する方法(通販型・ダイレクト型)があります。

対面型では代理店の担当者と直接相談できるため、自分に合った補償内容のアドバイスを受けながら決めることができて、当日中に加入手続きも済ませられるのがメリットです。車の販売店が代理店を兼ねている場合もあります。担当者の知識量によって提案内容に差が生じる可能性があるため、気になる点は遠慮なく質問するとよいでしょう。

通販型の保険では人の手を介さない分、対面型よりも保険料が割安です。またネット通販型では、ネット上で自由にシミュレーションすることができ、また昼夜問わず自分の好きなタイミングで加入できるのも魅力です。ただし、補償内容は自分で決める必要があるため、加入前の念入りな情報収集が必要不可欠で、万が一の時にこんなはずじゃなかった、とならないように注意が必要です。心配な方は対面型を選択するか、周りに詳しい友人知人がいる場合は相談すると良いでしょう。

4.中古車購入の場合、任意保険の加入タイミングは?

任意保険に加入する際は、購入した車が納車される日を保険の始期日(補償開始日)にするのが一般的です。対面型・通販型ともに納車当日の加入手続きも可能ですが、補償開始時刻である午後4時に間に合わなければ、補償開始が翌日になってしまいます。安心して中古車に乗り始めるためには、納車前の加入手続きをおすすめします。

保険の加入手続きでは、購入する車両の型式や車台番号・登録番号(ナンバープレートの番号)、使用者として中古車の購入者(保険契約者)の名前が明記された車検証が必要です。購入店舗が代理店を兼ねる場合は、代理店が名義変更後の車検証を保険会社に送ってくれるのが一般的ですが、自分で別途選んだ保険会社に加入する場合は、納車前に購入店舗から名義変更後の車検証を取り寄せ、保険会社に送る必要があります。

初めて任意保険に加入する場合は、代理店の担当者からサポートを受けられる対面型の保険を選ぶと安心です。任意保険の仕組みが理解できた時点で通販型に切り替えれば、補償の手厚さと保険料の安さ両方のメリットを得られるでしょう。

5.もし事故を起こしてしまったら…!?対応手順を紹介

万が一交通事故を起こしてしまった時、ドライバーとしてどんな対応を取ればよいのでしょうか。任意保険に付帯するサポート体制と、事故対応の流れについて紹介します。

5-1.①まずケガをした方の救護をする

ケガをした方がいる場合は、救護処置を最優先に行います。追突など別の事故を発生させないよう、道路上に発煙筒や停止表示器材を置いて周囲に危険を知らせることも重要です。周囲の人に助けを求めてもよいでしょう。

警察への通報は、事故の大小にかかわらず「その場で」行いましょう。人身事故の場合は119番に通報して救急車を要請しますが、人身事故だと告げれば消防署から警察に通報してもらえます。

5-2.②警察が到着するまで、事故相手について確認する

警察官が到着するまでの間に、相手の住所・氏名や連絡先、車のナンバーなど相手の手がかりとなる情報をできる限り確認し、自分の情報も相手に伝えます。免許証や名刺を見せてもらうと、情報を正確に把握できます。目撃者がいる場合は警察の到着まで待ってもらえるようお願いした上で、氏名と連絡先も確認しておきます。

「令和2年版警察白書」によると、110番通報の受理から警察官が現場に到着するまでの平均時間は8分9秒です。警察が到着するまで、落ち着いて対応しましょう。

5-3.③事故状況を確認して自動車保険会社に連絡

事故の状況が把握できたら、加入している保険会社の事故受付窓口に電話連絡を行います。代理店で任意保険を契約している場合は、担当者への連絡でもかまいません。

保険の契約内容によっては、民間警備会社の警備員が現場に駆けつけてくれるサービスもあるので、同時に手配すると心強いでしょう。

事故の相手から現場での示談を求められるケースがありますが、保険会社の承諾を得ないで示談を成立させてしまうと、適正な補償を受けられない恐れがあります。ほとんどの任意保険では示談交渉サービスが提供されているので、加害事故の場合は被害者に誠実に謝罪しつつ、賠償に関する交渉は保険会社に委ねましょう。

5-4.④保険会社から事故後の対応・報告を受ける

保険会社へ連絡した後は、主に次の対応を代行してもらえます。
(1)事故の円満解決に向けた話し合い
(2)人身事故の場合は、治療費や休業補償などの請求案内
(3)車の修理手配

保険金の請求対象だと保険会社に判断された時点で、保険請求書などの書類が送られてくるので、必要事項を記入した上で交通事故証明書などの必要書類を添えて早めに提出します。対応の状況は担当者から報告を受けられます。

被害者の場合も、自分や家族が加入する任意保険の人身傷害保険や搭乗者傷害保険から補償を受けられる可能性があるため、必ず自分が加入している保険会社に連絡しましょう。

任意保険では人身事故・物損事故どちらも補償!必ず加入しよう

任意保険では人身事故だけでなく、物損事故や加害車両に対する補償も受けられるのが特長です。交通事故の相手とのやり取りでは保険会社が間に入ってくれるため、心理的な負担も軽減できるでしょう。安心して車を利用するためには、中古車でも任意保険への加入が必須です。

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<記事掲載日>2021年2月5日

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「ORIX U-car」コラム編集部
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